文字と同時印刷も可能に

点字プリンターなど情報器開発・販売の日本テレソフト(東京都千代田区、金子社長)が韓国市場の開拓に乗り出した。ソウルに本拠を置く社会福祉法人のシロアム盲人福祉協会と提携、ハングルに対応した点字プリンターの輸出もはじめた。当面、年間三十台の販売を目指す。

同社はすでに米国やイタリア、英国、ドイツなどへも点字プリンターを輸出、海外授業の強化を進めており、韓国進出もこの一環。今後、海外市場を開拓加速させる。韓国で販売を始めた点字プリンター「DOG-Multi(ドッグマルチ)」は点字だけでなく、墨字(通常の文字)と点字を同時に印刷できるのが最大の特徴。価格は日本国内とほぼ同じで円換算で百三十万‐百四十万円。

提携先のシロアム盲人福祉協会は、キリスト教系の福祉団体で教員数は百四十人。音声テープによるニュース配信やハングル対応の点訳ソフト開発などに取り組み、視覚障害者向けの教育、生活支援などをしている。日本テレソフトはハングル対応機種の商品化にあたり、ソフト開発面で協力を仰ぐとともに、代理店として現地での販売を委ねる。

韓国視覚障害者は三十万人といわれている。点字プリンターは一部普及しているが、ハングルの墨字と点字を同時印刷できるプリンターは初めてという。市場規格は年間百‐二百台とみている。日本テレソフトは昭和六十一年設立のベンチャーで、従業員は十六人。平成十六年九月期は前期比33%増の四億八千万円を見込んでいる。

(産経新聞 2004年1月14日の記事より)

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